「近くの田んぼで鳥を見かけたけど、何の鳥だろう?」
この記事では鳥を見てもうすぐ10年のバードウォッチャーが「田んぼにいる鳥」と題して、田んぼでよく見かける鳥たちを紹介します。
この記事を読んでもらえれば、「あ、また〇〇が田んぼに来てる」ってちゃんと鳥の名前がわかるようになります。
それでは「田んぼにいる鳥」を紹介していきますね。
田んぼにいる鳥20種類を紹介!!
この記事を書くにあたって、近くの田んぼを一回りしてきました。
まだまだ田起こしもしていない時期ですが、こんな時期でも田んぼで鳥たちと会えました☆
白サギ
田んぼにいる鳥として、目立っているのが白いサギです。
白いサギをまとめて「白サギ」なんて呼びますが、それぞれ個別の名前があるって知っていますか?
よく白サギと言われるのは、「ダイサギ、チュウサギ、コサギ」の3種類です。
そんな白サギトリオの見分け方について少し解説しますね。
ダイサギ
見られる季節 | 一年中 | サイズ | 92cm |
クチバシの長さ | 11cm | 見た印象 | 頭よりクチバシが長い |
首とクチバシが長く、白サギトリオの中では最も大きいです。
サイズが92cmとかなり大きく感じますが、首の長さでサイズを稼いでいるので、実物は思ったより大きくない印象を受けます。(幼稚園児より小さい印象です)
クチバシも首も長いので、ダイサギを基準に他のサギを見ていけば、微妙な違いに気づきやすいと思っています。
チュウサギ
見られる季節 | 夏 | サイズ | 68cm |
クチバシの長さ | 7cm | 見た印象 | 頭がクチバシより長いか一緒くらい |
図鑑によっては留鳥扱いされているチュウサギですが、夏鳥として日本にやってくるサギです。
チュウサギは、ダイサギにとてもよく似ていて、遠くから確認しただけでは見分けるのが難しいです。
双眼鏡やカメラを使って、姿を確認しても、見分けるのは大変ですが…
ダイサギとチュウサギの違い!
「チュウサギの方がくちばしが短い」
チュウサギはダイサギと違って、くちばしが短いです。
先ほど紹介したダイサギの写真を見ていただければわかると思いますが、ダイサギの目の下の先まで皮膚が伸びているかと思います。
コサギ
見られる季節 | 一年中 | サイズ | 61cm |
クチバシの長さ | 8.2cm | 見た印象 | クチバシが黒い |
ダイサギと比べれば、明らかに小さいサギですが、遠目だとわかりにくいと思います。
ですが、コサギは足の指が黄色く、クチバシが黒いのがポイントです。
足が黄色く、クチバシが黒ければ、その白サギはコサギと判断できますね。
アマサギ
見られる季節 | 夏 | サイズ | 50cm |
コサギよりも小さいサギで、クチバシが黄色なのが特徴です。
冬羽は全身が白くなりますが、日本にやってくる夏の間はオレンジ色の羽をしているので、アマサギだってすぐにわかると思います。
コサギとの違い
- コサギは黒
- アマサギは黄色
これで真っ白いアマサギが現れても、コサギと間違わないはずです!!
ケリ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 36cm |
サギの次か同じくらいの頻度で見かける田んぼにいる鳥が「ケリ」です。
田んぼで子育てをするので、ケリのヒナにも会えるかもしれませんよ。
よく「ケリケリ」鳴いているので、いるかいないかもわかりやすい鳥です。
その「ケリケリ」がうるさく感じてしまうかもしれませんが、子育てを頑張っていると思えば「よく頑張っているなぁ」と思ってもらえませんか…?
コチドリ
見られる季節 | 夏 | サイズ | 16cm |
田んぼに水が入り始めた頃には、田んぼでもコチドリを見かけます。
稲を植え始める時期になると、川に移動しているので、田んぼでは見かける頻度は減るかもです。
ちょこちょこちょこっと歩いては止まって地面を突く仕草が愛らしいので、ぜひ会ってほしい鳥さんです。
スズメ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 15cm |
スズメもよく田んぼで見かけます。
5月あたりから、巣立ちひなを連れたスズメの家族を見かける事もあります。
特に稲穂が実り始めた時期〜冬の手前あたりまでは、スズメの大群をよく見かけます。
もちろん、お米を食べに来ているんですけど、農家の人にとってはちょっと困った存在になっちゃっている鳥です。
ちょうど子育てが終わって群れになる時期と、お米が出来上がる時期が被っているようで、田んぼでスズメラッシュが起きています。
ニュウナイスズメ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 14cm |
またスズメか…と思っていると、一生会う事はないんじゃないかって鳥がニュウナイスズメです。
スズメだと思っても、双眼鏡やカメラで姿を確認すれば、頬に黒い模様がないニュウナイスズメにも会えます。
こんなスズメは近くにはいないと思っていても、結構な頻度で田んぼにもいるようで…
ちゃんと探せば、ちゃんと会える鳥ですね。
ヒバリ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 17cm |
田んぼの畦でよく見かける小鳥です。
空高く飛んで複雑なさえずりをしている姿がよく確認できます。
畦の草刈りをしていると、ヒバリの巣があるくらい田んぼで見かける鳥です。
しかし姿が地味なので、土がむき出しの田んぼで探すのは一苦労です。
楽に探したい人は、春?夏の緑がある時期が見つけやすいと思います。
カワラヒワ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 15cm |
田んぼにいる鳥として、カワラヒワもよく見かけます。
小さいので目立たないですが、田んぼに近づくと、数羽が飛び立つ姿をよく目にします。
草むらだったり、木の上だったり、田んぼ、河川敷だったり…
カワラヒワはかなり色んな環境にいますね。
それが逆に、カワラヒワと会おうとしたら、どこを探そうってなっちゃう理由かも。
ツバメ
見られる季節 | 春〜夏 | サイズ | 17cm |
田んぼの上を飛び交うツバメも、田んぼにいる鳥です。
5月中旬以降は、巣立ったばかりのひなを連れて一緒に飛んでいる姿も見られます。
近くの家では、巣作りする事もあるので、農家の方にとってはお馴染みの鳥かもしれません。
セグロセキレイ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 21cm |
水が溜まりやすい田んぼは、セグロセキレイにも会える場所になっています。
似た鳥にハクセキレイがいて、ハクセキレイも田んぼにやってくる事はありますが、頻度としてはセグロセキレイの方が見かける印象です。
田んぼのでこぼこ道を、軽快に歩いていく姿は、田んぼのアイドルと言えるかもしれませんね。
カルガモ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 61cm |
田んぼに水が入ってからは、カルガモもたまに田んぼにやってきています。
畦でカルガモのカップルがいちゃついている風景は、なんとものどかな癒しの瞬間です。
カルガモを田んぼで見かけるのは、田んぼに水が入っている時期だけなので、癒しの風景を見たい方は時期を逃さずチェックしてみてください。
キジ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 80cm |
茂みが好きなキジも、田んぼで見かける事があります。
メスはもっと地味な色をしていますが、オス以上に茂みから出てこないので、滅多に会えません。
田んぼの近くに茂みがあったり、休耕田に草が茂っていたりすると、そこを拠点に田んぼの周りを活動しています。
80cmもある大きな鳥ですが、尾羽を含めた大きさなので、実物は思ったより小さく感じると思います。
なぜかよくクジャクと間違えられています。確かに同じキジ科の鳥ですが…
ハシボソガラス
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 50cm |
カラスはカラスでも、こちらのカラスはゴミをあまり漁らないハシボソガラスです。
街でゴミを漁っているのは、ほとんどがハシブトガラスです。
ハシボソガラスもスズメのように秋〜冬の間に群れを作って、田んぼにたむろしています。
群れになる前は、1〜2羽で行動しているのをよく見かけます。
トビ
見られる季節 | 1年中 | サイズ | 65cm |
田んぼの空をよく舞っているトビです。
繁殖期には、2羽で舞う姿も観察でき、まさに里山の景色といった感じです。
田んぼに立っている電線や、コンクリート塀に佇んでいる姿もよく見かけます。
アオアシシギ
見られる季節 | 春、秋 | サイズ | 35cm |
田んぼに水が入った頃の旅鳥と言われる鳥たちも田んぼにひと休みしに来ます。
見た事もない珍しい鳥に会えたりする楽しい時期なんですよ。
そんな5月の頃に出会った、多分アオアシシギと思われる鳥さんです。
図鑑には、
シベリアなどで繁殖し、日本には春と秋の渡りの時期にやってくる。
とありました。
なかなか出会えない鳥たちなので、種類特定はちょっと自信がありません…
それでも色んな鳥に出会えるのは楽しいですね。
オグロシギ
見られる季節 | 春、秋 | サイズ | 38.5cm |
クチバシと足が長い大型のシギ。
オスはもっと赤褐色が強いので、写真のこの子は多分メスだと考えられます。
そもそもオグロシギかもちょっと自信がないんですけどね…
シギは姿が似ている種類が多くて、鳥の中でも見分けるのが難しいです。
- オグロシギに似た鳥に、ちょっとクチバシが上に反ったオオソリハシシギ
- クチバシは反ってないけど、クチバシ全体が黒いシベリアオオハシシギ
会った事はないですが、図鑑で見ると姿がそっくりなので、これはわからんなぁって思っちゃいます。
でもこんな鳥に会えたって事実が、なにより嬉しいので、鳥を見るのは楽しいですね。
タシギ
見られる季節 | 春、秋〜冬 | サイズ | 27cm |
この地味なのかオシャレなのか判断が難しい茶色の鳥はタシギと言います。
長いクチバシを使って土の中をかき回して、食べ物を探す鳥です。
土と枯れた稲だけになった田んぼで、タシギの姿は保護色になってなかなか見つかりません。
ですが、根気よく田んぼを回っていれば、結構出会える鳥だと思います。
秋〜冬にやってくる鳥と言われているタシギですが、この写真は5月に撮ったものなので、結構長い時間日本にいる感じです。(似た鳥にオオジシギなどがいるので、タシギじゃないかもしれないんですが…)
5月にタシギがいて、そこから繁殖地に移動して、秋にまた日本にやってくるとしたら…
繁殖場所では長くても4ヶ月しかいない事になります。
移動の時間もあるだろうし…かなり早い子育てなのかなぁと疑問です。
タゲリ
見られる季節 | 秋〜冬 | サイズ | 32cm |
タシギと同じで秋〜冬にやってくるタゲリも、川や田んぼで見かけます。
田んぼの畦でタゲリの群れが休憩している事もあって、そんな光景を見かけたら、僕だったらニンマリしてしまいます。
写真で見てわかるように、とても愛らしい姿をしていますよね。
ミューとネコのような声で鳴くらしいので、聴いてみたいですね。
タゲリとは鳥を見始めて、まだ1回しか会った事がないので、また会ってみたい鳥なんです。
まとめ
以上が、田んぼにいる鳥20種類でした。
あなたが見た鳥は今回の記事の中にいたでしょうか?
田んぼにいる鳥の名前がわかったなら嬉しいのですが、もしわからなかった場合は写真をosanpo.torimi★gmail.com(★を@に)まで送っていただければ、全力で調べさせていただきますので、活用していただければ幸いです。
それでは、あなたに鳥との素敵な出会いがありますように。
ありがとうございました!