「アオアシシギの生態は?どんな鳥なの?」
アオアシシギ(チドリ目シギ科)は、春や秋の渡りの時期に、日本で見られる旅鳥です。
水田や干潟、入江に飛来し、ミミズなどを食べて過ごした後、繁殖地や越冬地へ移動します。
シギ•チドリ類の中では、秋の渡りの時期でもよく鳴く鳥さんです。
アオアシシギの生態まとめ表
アオアシシギの特徴や基本情報 |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/チドリ目/シギ科/クサシギ属 |
特徴 | くちばしが少し上に反り、足は長く、緑灰色。また足が黄色味を帯びている個体もいる 夏羽 夏羽では、頭上に灰色で黒い縦斑があり、体の上面は灰色で黒い軸斑と白い羽縁がある。また下背、腰、上尾筒は白く、尾は白地にわずかに黒褐色の横斑がある。翼の上面には白帯は見られず、顔から首は白地に黒の縦斑、胸から脇にかけて黒の斑紋が連なっている。お腹は白い 冬羽 冬羽は、体の上面が灰色で白い羽縁とその内側に黒線があり、下面は白く胸側にわすかに褐色斑がある 幼鳥 幼鳥は冬羽に似るが、上面には白い羽縁だけがあり、黒線が見られない。足が黄色い。秋の渡りの時期に見られる事がある |
会える季節 | 春(4〜5月)と秋(6月下旬〜9月)の渡りの時期に日本で見られる(旅鳥) |
会える場所 | 水田、干潟、河川、湖沼、入り江などの湿地に飛来し、淡水域を好む |
会える地域 | 日本全国で見られ、沖縄では越冬する個体もいる アオアシシギの繁殖地 ユーラシア大陸で広く繁殖する。フィンランドでは50,000〜70,000のペアが繁殖していると考えられている アオアシシギの越冬地 アフリカ、インド、東南アジア、オーストラリア |
名前 | - 漢字:青足鷸
- 英語名:Greenshank
- 学名:Tringa nebularia
|
名前の由来 | - 日本語名「アオアシシギ」は「足が青いシギ」から。アオアシシギの足は緑みのある灰色だか「アオ」は昔は「緑」を意味していた(例:青梅など)
- 「シギ」は「騒ぎ(さやぎ)」を意味していて、羽音に由来すると言われている。また「繁(しげ)」が転じた説や「嘴長(ハシナガキ)」を意味する説などがある
- 英語名「Greenshank」は緑のすね(脛)という、アオアシシギの見た目を表した意味
- 学名の「Tringa」は「三グループのシギの属(クサシギ)」を、「nebularia」は「霧」を意味する(霧のクサシギ)
|
サイズ/体重 | 32〜35cm/155〜210g |
食べ物 | ミミズ、カタツムリ、魚など。くちばしを水中に突っ込んで、食べ物を探します |
アオアシシギの生態や子育てについて |
鳴き声 | 「キョーキョー」または「チョーチョーチョー」と口笛のような声で鳴く。 また「ケェー」という鳴き声も出すアオアシシギの鳴き声動画→YouTube-おさんぽ鳥見/アオアシシギの鳴き声【秋の渡り】 |
寿命 | 8〜10年と言われているが、詳しくは不明 |
オスとメス | 同じ見た目なので、外見からの判断は難しい |
歩き方 | 足を交互に出して歩く。またフラミンゴのように片足立ちで休む |
似た鳥 | 「カラフトアオアシシギ(外部サイト)」 関連動画 →YouTube-おさんぽ鳥見/秋の鳥18種類-はじめてのシギチドリ入門① |
性格 | 活発に動く様子がよく見られ、水田では比較的近くで観察できる事もあるが、大体は水田の真ん中ほどにいる |
行動 | 多くは、淡水域で活動し、湿地帯の近くの乾燥した地面で繁殖する |
子育て | - 5月頃に、地上に窪みを作り、地衣類や枝を敷き詰めた巣を作り、4個の卵を産む
- 卵は22〜25日で孵化し、オスとメスで温める
- 孵化した雛は早成性で、すぐに巣から離れ巣立ちを迎える
- 巣立った雛は、25〜26日で飛べるようになる
|
参考文献
「フィールドガイド日本の野鳥/高野伸二 著」「
野鳥観察ハンディ図鑑 水辺の鳥/安西英明 解説/谷口高司 絵」「
NatureGate(海外サイト)」