「スズメの生態は?どんな鳥なの?」
スズメ(スズメ目スズメ科)は人の近くで生活する鳥で「人がいなくなれば、スズメもいなくなる」習性があります。
太く短いくちばしは、草の種子を食べるのに適していて、地面をピョンピョン跳ねながら食べ物を探している姿をよく見かけるかと思います。
人の近くで子育ても行うので、5月頃から巣立ち雛を連れたスズメの親子と会う事もできます。
スズメの鳴き声
スズメの「チュン」 |
スズメの雛の鳴き声 |
スズメの生態まとめ表
スズメの特徴や基本情報! | |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/スズメ目/スズメ科/スズメ属 |
特徴 | くちばしが太い三角形で、頬に黒い斑紋がある |
会える季節 | 1年中 |
会える場所 | 市街地、農耕地 |
会える地域 | 日本全国 |
名前 |
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名前の由来 | スズメの「スズ」は、鳴き声から、または小さいものを表す「ササ(細小)」の意味。 「メ」は「群れ」の意。味またはツバメ・カモメなど「鳥」を表す接尾語とされる |
サイズ/重さ | 14.5cm/23g |
食べ物 | 種子、昆虫、桜の花の蜜など |
スズメの生態や子育てなど | |
鳴き声 | 「チュン」 「ジュジュジュ」 |
寿命 | 飼育下では約15年、野生下では約3年程度と考えられている(ただ春に生まれた雛のほとんどが、次の春まで生きてはいないと言うのが通説とされています) |
オスとメス | 同じ見た目 |
歩き方 | ピョンピョンと跳ねるように歩く |
似た鳥 | 「カワラヒワ」「シジュウカラ」「ホオジロ」 |
性格 | 街のスズメは人に寄ってくる(餌付けされている事が多いので)が、田舎のスズメはそれなりに警戒心がある |
行動 | 繁殖期になると、スズメのオスはそらした体を上下して、メスに求愛する |
子育て |
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スズメの巣立ち雛
「スズメの雛は巣立った後は、どんな生活をしているの?」
スズメの雛は、巣立ったばかりの頃は、木の中に隠れながら親鳥を待っていますが、日ごとに行動範囲が広がり、やがて自分で食べ物をとれるようになります。
特にヤマモモが実る時期は、積極的にヤマモモの木に足を運び、ヤマモモを食べる姿を観察する事ができます。
スズメの補足情報
地味な見た目は生存戦略
もし、スズメが虹色の鳥だったなら、現在のスズメの繁栄はなかったでしょう。
スズメの見た目は、人間が興味を持たない絶妙な色合いと言えます。
スズメの地味な見た目は人間社会に溶け込む為の、スズメの生存戦略なんです。
人がいればスズメもやってくる
沖縄の大東諸島を知っていますか?
かつては無人島だった島で、もちろんスズメもいませんでした。
大東諸島は今から120年ほど前に開墾され(1900年)、当初はスズメはいなかったものの、1941年頃から大東諸島でも見られるようになりました。
「どうやってやってきたの?」
大東諸島は、最も近い陸地から390kmも離れています。
大東諸島へスズメがやってきた1つの説として、沖縄本島などのスズメの若鳥が、新天地を求めて移動する際に、季節風によって島にたどり着き定着したと考えられています。
スズメは人がいれば、人の生活圏にやってきて定住する習性があり、逆に廃村になって人がいなくなると、そのうちスズメもいなくなってしまう鳥なんです。
スズメがいない島もある
現在でもスズメがいない島があるのを知っていますか?
それが小笠原諸島です。
小笠原諸島の父島と母島には、人が住んでいるのですが、スズメはいません。
スズメのすむ最南端の島は「青ヶ島」です。
父島と母島は青ヶ島から1200kmも離れているんです。
1200kmも離れていると、スズメも飛んでいけないと考えられていて、小笠原諸島は日本で唯一スズメがいない島なんです。
(参考文献)「庭で楽しむ野鳥の本」「散歩で楽しむ野鳥の本」「青ヶ島調査Ⅱ 鳥類」