街中でも鳥を見かける事がありませんか?
街にいる鳥たちは多かれ少なかれ、街の環境に適応しています。
そんな街にいる鳥たちの事をお伝えするべく…
街にいる鳥たち
スズメ
昔から人のそばで暮らしていたスズメ。
人間が都市生活をしても、人のそばで暮らすスタイルを貫き通しています。
ただ、コンクリートだらけの環境はスズメには少し辛いようで、スズメの数が減っているというデータもあります。実際の観察によると、畑暮らしのスズメよりも街暮らしのスズメの方が、成長できるひなの数が少ないようです。
スズメ流:街の利用法
- 餌やりする人をアテにしているスズメもいる
- 建物のちょっとした隙間に巣を作る
- 緑が少なくてもいるよ
ムクドリ
繁華街の街路樹に大群でねぐらをとるムクドリ。
1980年代からは首都圏でもみられるようになり、夜に街路樹で賑やかな様子を観察する事ができます。
天敵の少ない街路樹は、ムクドリにとっては安心できる場所。
少しの危険があっても、自然の中の危険に比べたら生温いって事なんでしょうか?
ムクドリ流:街の利用法
- スズメと似たような建物の隙間に巣を作る
- 街路樹はみんなで休むねぐら
- 人が多いと天敵がいなくて安心!
ハト
身近にみられるハトは2種類いて「ドバト」と「キジバト」です。
- 「ドバト」は元々飼われていたハトが野生化したものなので、どっぷり街に馴染んでいるハトです
- 「キジバト」は元々は山に生息するハトなんですが、最近はドバトのように街でも見かける事が多くなり、場所によってはドバトと大して変わらない生活をしているとか…
それでもキジバトはドバトよりも少し自然がある方が良さげで、ドバトはドバトで自然のあるところでも活動しています。
ハト流:街の利用方法
- 橋の下や駅に多いのはドバトです
- 餌やりで集まるのもドバトです
- なんだかんだ緑が欲しいのはキジバトです
カラス
よく見かけるカラスには2種類いるのを知っていますか?
「ハシボソガラス」と「ハシブトガラス」です。
ハシボソガラスは畑や芝生などの開けた自然のある場所を好んでいて、コンクリートジャングルで見かける事はあまりありません。
ハシブトガラスは元々は森のカラスで、コンクリートジャングルの高低差のある環境が、森に似ているって事で街に馴染んでいったと考えられています。(最近は街の中でも緑化が進んでいるので、ハシボソガラスだって見かける事があるかもしれません。)
あなたはハシボソ?ハシブト?
- よく歩いていたらハシボソガラス
- ぴょんぴょん跳ねるように歩いていたらハシブトガラス
他にもハシボソは「ガァーガァー」と濁った声で、ハシブトは「カァーカァー」と澄んだ声で鳴きがちなどの違いがあります。
カラス流:街の利用方法
- ドバトが増えると、ハシブトガラスも増える(ドバト=人間の餌に集まる存在という知識がカラスにはあるようです)
- 人間の出す生ゴミ美味しい!(ハシブトガラス)
- ハシブトガラスの街の利用は、食べ物の確保がメインのようです
ツバメ
ツバメは昔から人のそばで子育てをする鳥で、それは今も変わっていません。
最近は住宅事情の変化で、ツバメにとって巣を作りにくい環境になってきているようですが、それでも街の色々な場所でツバメの巣作りが見られます。
ツバメにも種類がいて「コシアカツバメ」や「イワツバメ」なんかも街で見かけるようになっているようです。
イソヒヨドリ
イソヒヨドリは元々海岸で暮らす鳥でした。
もちろん今でも海岸で見られる鳥なんですが、最近は街でもよく見かける鳥です。
食べ物は緑がある場所で探し、子育てはコンクリートジャングルで行う…街での生活を十二分に活かしている鳥だと思います!
シジュウカラ
シジュウカラはスズメサイズの鳥で、林周辺で生活している鳥です。
市街地でもよく見られ、緑化が進んだ都市部でも見かけると思います。
ショッピングモールに植えられている木でも見かけた事もあったので、少しでも木があれば、そこで生活はしなくても立ち寄る事がある鳥と考えられます!
メジロ
メジロも都市の緑地化が進んだ事によって、街に進出できた鳥です。
街では蜜を飲める植物や、蚊やハエなどの衛生昆虫を食べ生活しているようです。
自然の中では蜘蛛の糸を使って巣作りをするメジロですが、街ではビニール素材を使って巣を作る適応力も見せています。
コゲラ
街路樹が大きくなり、枯れ枝部分も目立つようになった事で、小さなキツツキであるコゲラも街へと進出しています。
観察していると、コゲラは桜の木によく巣を作っています。
なので桜好きな日本人の生活と相性が良かったのかもしれません。
ヒヨドリ
ヒヨドリは元々は山の鳥でした。
1970年代頃から都会への進出が進み、今ではすっかり街の鳥となっています。
「ヒーヨ」と大きな声で鳴くので、街の人たちからは、ちょっと厄介者扱いされる事もあるようです。
ハクセキレイ
街の建造物にねぐらや巣を作るようになったハクセキレイ。
街では蚊やハエなどの衛生昆虫を食べ、生活しているようです。
よく歩いて行動するので、舗装された地面もハクセキレイにとっては都合の良い環境なのかもしれませんね。
カワセミ
昔は数が減って心配されていたカワセミですが、現在では東京でも普通に見られる鳥になっています。
とは言っても、カワセミの食べ物は魚などの水生生物なので、水辺がないと街では見られませんが…
特に秋?冬にかけては、カワセミに会いやすいようですよ!
トビ
昔から街の鳥として知られていたトビ。
空高くクルクルと舞う姿は田舎特有の景色ではなくなりました。
トビはゴミ漁りもする為、街への適応っぷりが半端ない鳥なんです。
そのせいか、同じゴミを漁るカラスによく絡まれている姿も見かけます。
チョウゲンボウ
ネズミや小鳥などが増えてきて、都市でも見かけるようになったチョウゲンボウ。
1970年代には、東京で巣を作った事が既に話題になっていたようです。
「橋げたの穴やビルの看板の裏など巣作りする場所がある+食べ物がある+見晴らしがいい」
などの条件が重なって、猛禽類も街へと進出しています。
他にもハヤブサやオオタカ、ツミなどが街の鳥になってきている観察事例があるようです。
ウミネコ
東京の下町ではウミネコも増えているそうです。
マンションやビルの屋上で繁殖し、どんどん数を増やしているそうです。
イソヒヨドリといいウミネコといい「海と街」には似たような構造があるんですね。
次の項目では「鳥を増やす街の環境」を少しだけまとめてみたいと思います!
鳥を増やす街の環境って?
鳥が増えている街の環境ってどんな環境なんでしょうか?
ここで簡単にザッとまとめてみたいと思います!
街ってどんな場所?
もともとの生息場所と似たような環境が理由で街に適応しちゃいます。
最近の街は緑化も進んでいて、街の中でもある程度の木々が密集している場所があったりします。
そんな場所を利用できる鳥達が増えてきています。
人にとって良いのか悪いのかはわかりませんが、人が動物に無関心で、逆に鳥たちにとって天敵から身を守る安全な存在になっています。
この傾向は都市部で強く、田舎では人に対して警戒心の強い鳥たちがまだまだ多い印象です。
スズメ、ハト、アブラコウモリ、ネズミなど…
都市にも動物が増える事で、それを食べ物にする動物が増えてきています。(猛禽類の都市進出)
動物が環境に適応するには、様々な要因が満たされて初めて成立します。
今回ご紹介した要因も、ほんの一部に過ぎないと思いますが、こんな理由があって鳥が街に適応しているんだと思ってもらえれば幸いです。
補足:街にいる鳥
今回、街にいる鳥として鳥を紹介させていただきましたが、まだまだ紹介できていない鳥たちもいます。
ここでは紹介できなかった鳥を名前だけまとめて、補足とさせていただきます。
- ヒバリ:芝生があればいるかも
- オナガ:北日本にお住まいならいるかも
- ホオジロ:河川敷があればいるかも
- エナガ:木があればいるかも
- ウグイス:茂みがあればいるかも
- ユリカモメ:川があればいるかも
街にいる鳥まとめ
以上、街にいる鳥まとめでした!
高層ビル街だと「スズメ、ドバト、ハシブトガラス」が3強でしょうか?
高層ビル街だからこそ「ハヤブサ」がいるなんて事態も起きているようで…
皆さんの街にはどんな鳥がいますか?
この「街にいる鳥」の記事を充実させるべく、あなたの街の鳥情報をお待ちしております!
- オフィス街?ビル街?商店街?
- 緑の量
- 見た鳥の名前
を下のコメント欄にてお知らせください!
身近な鳥たちをまとめた記事の紹介
写真があればosanpo.torimi★gmail.com(★を@に変更してください)までお送りいただければ、鳥の正体を調べさせていただきます!