「ヨシガモの生態は?どんな鳥なの?」
ヨシガモ(カモ目カモ科)は、冬に日本にやってくる渡り鳥で、河川や湖沼、内湾などに生息します。
オスは緑の顔に白い体が特徴的で、メスは褐色で黒褐色の斑紋があります。
ヨシガモの生態まとめ表
ヨシガモの特徴や基本情報 | |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/カモ目/カモ科/マガモ属 |
特徴 | オスとメスで見た目が違う中型のカモで、オスの後頭の羽毛は伸びて冠羽になり、ナポレオンの帽子のような形になっていて、赤紫色と緑色の光沢のある黒。 喉は白くて黒い横線がある。 体は灰色、三列風切は長くて、鎌のような形に垂れている。 腰の両側に黄白色と白の斑がある。くちばしは黒く足は灰褐色。 |
会える季節 | 秋〜春(冬鳥) |
会える場所 | 河川、湖沼、内湾などにいるが、数は多くない |
会える地域 | 日本全国(北海道では少数が繁殖する) |
名前 |
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名前の由来 |
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サイズ/体重 | 48cm/400〜800g |
食べ物 | 主に植物食で、種子、水生植物、海藻などを、お尻を浮かせながら潜って食べる |
ヨシガモの生態や子育てについて | |
鳴き声 | 「ホーイホーイ」 「グヮッ、グヮッ」 |
寿命 | カモ類の平均寿命は4〜10年と言われている |
オスとメス | オスは緑色の鮮やかな顔をしているが、メスは体全体が褐色で黒褐色の斑があり、顔はほのかに灰色味がある。 またカモのオスは、秋の渡来初期にはエクリプスと呼ばれる姿をしていて、メスと姿が似る ヨシガモのエクリプス つがい関係 |
歩き方 | 足を交互に出して歩くが、水上で活動する事が多く、地上へはほとんど出てこない。飛び立つ時は、直接水面から飛べる |
似た鳥 | 「オカヨシガモ」「マガモ(外部サイト)」 |
性格 | 人に対する警戒心は普通で、池のそばに近づくと、対岸へ距離をとる |
行動 | 11月頃から求愛行動が始まり、オスはメスの前で頭部を前方に伸ばした後に、お尻を持ち上げる動作を行う |
子育て |
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ヨシガモ豆知識
ナポレオンの名前を持つ
ヨシガモのオスは後頭部から伸びた羽が、ナポレオンの帽子のように見える事から「ナポレオンハット」を持つカモとして親しまれています。
オスの緑色は構造色
ヨシガモのオスの緑色は構造色と呼ばれるもので、羽自体に色がついているわけではなく、光の反射によって見える色です。
なので、天気が悪い日のヨシガモは、黒っぽく見えます。
ヨシガモのオスの緑色は、晴れた日に特に鮮やかに見えるのがポイントです。
お尻を浮かして食事をする
ヨシガモは淡水ガモ類に分類されています。(他には潜水ガモ類がいる)
淡水ガモ類は、食べ物を探す時に潜って探さずに、くちばしを水面につけて探す事が多いです。
また潜っても、お尻だけを浮かした状態で、ぷかぷか上下しながら食べ物を探します。
ですが、水浴びの時は、潜る姿も確認されています。
狩猟鳥獣のヨシガモ
ヨシガモは狩猟鳥獣に指定されていて、狩猟免許を持っていれば、猟期に捕獲する事ができます。
注意点として、ヨシガモのオスは目立つ姿をしていますが、メスは地味な見た目で、非狩猟鳥獣のオカヨシガモとよく似ているので、誤射しないように気をつけてください。(2017年には、オカヨシガモの誤射が、狩猟界隈で話題になりました)
日本の猟期
原則11月15日~翌年2月15日(北海道は10月1日~翌年1月31日)と法律で定められている。
捕獲制限あり
カモ類の合計捕獲数は1日5羽までで、網猟においては狩猟期間を通じてカモ類の合計は200羽までと、ヨシガモ単体ではなく、カモ類全体で狩猟制限があります。
全国に12,500羽ほどやってくる
環境省が令和元年5月16日に発表した「第50回ガンカモ類の生息調査」では、ヨシガモの飛来数は12,509羽でした。
ヨシガモの飛来数を県内別に見ると「第1位:茨城県2,153羽/第2位:滋賀県2,027話/第3位:鹿児島県880羽/第4位:三重県649羽/第5位:大分県525羽」となっています。