
「マガモってどんな鳥?」
マガモ(真鴨)は、アヒルの先祖で、現在も野生で見られるカモです。
人になつきやすい性格で、昔から家禽として飼い慣らされてきました。
このマガモとアヒルを掛け合わせたのが、アイガモで、アイガモ農法などでアイガモが離された結果、アイガモともマガモとも見分けがつかない個体が現れるようになり、遺伝子汚染の進行が懸念されています。
マガモってどんな鳥?
マガモってどんな鳥? | |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/カモ目/カモ科/マガモ属 |
英名 | Mallard |
学名 | Anas platyrhynchos 意味幅広いくちばしのカモ |
別名 | 「アオクビ」頭部の色から |
生息地 | ☀︎春夏は、基本的にみられないが、少数が本州中部以北の湖沼で繁殖する ✳︎秋冬は、日本全国にやってくる冬鳥■見られる月:10月〜4月(5月〜9月にも観察例があるが、少数) |
世界分布 | ・繁殖地はアメリカ大陸の温帯および亜熱帯、ユーラシア大陸、北アフリカ全体 ・冬には、南方へ渡り越冬し、幅広い地域で見られる(ニュージランド、オーストラリア、ペルー、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、チリ、コロンビア、フォークランド諸島、南アフリカ) |
生態 | ・湖沼、池、川、海岸などにすみ、数羽〜数十羽の群れで行動 ・くちばしを水につけたり、水中に首を突っ込んだり逆立ちしたりして食べ物を探す。 ・植物を中心に、昆虫、軟体動物、甲殻類などを食べる |
マガモの特徴 | |
特徴 | ・オスの頭は緑色光沢のある黒で白いくび輪があり、胸はぶどう色。カラダは灰白色でくちばしは黄緑色、足は橙色 ・メスは褐色で黒褐色の斑があり、尾は白っぽい。くちばしは黒くて周辺は橙赤色。 ・青色の翼鏡の上下に白い線がある |
鳴き声 | ♪オスは「グェー、グェッ、グェッ」と大きな声で鳴く |
サイズ | 全長59cm |
オスとメス | ・日本にきたばかりのオスや繁殖が終わったオスは、エクリプスと呼ばれるメスに似た姿になるので、注意 ・エクリプスのオスは、くちばしが黄色いままなので、見分けられる |
子育て | ・水辺に近い草地の地上に草を集めた浅い皿状の巣を作る ・8〜13個の卵を産み、メスだけが抱卵し、27〜28日ほどで孵化する ・メスのみが育雛し、50〜60日ほどで親離れをする |
マガモの亜種
- マガモ/Anas platyrhynchos platyrhynchos
- グリーンランドマガモ/Anas platyrhynchos conboschus 大型で淡色。グリーンランドに分布。
- マダラマガモ/Anas platyrhynchos maculosa 北アメリカのメキシコ湾の沿岸に分布。
- メキシコマガモ/Anas platyrhynchos diazi 雌雄とも褐色。北アメリカのニューメキシコからメキシコ高地まで分布。
- フロリダマガモ/Anas platyrhynchos diazi メキシコマガモと似るが、体色に赤みがある。フロリダ半島からメキシコ国境まで分布。
- ハワイマガモ/Anas platyrhynchos wyvilliana ハワイ諸島に分布。独立種Anas wyvillianaとして扱う説もある。
- レイサンマガモ/Anas platyrhynchos laysanensis レイサン島に分布。独立種Anas laysanensisとして扱う説もある。
マガモに似た鳥
カルガモ
カルガモはオスメス共に褐色で、顔は淡色。体の後半は黒っぽく、三列風切が白い。くちばしは黒くて、先が橙黄色。
ハシビロガモ
ハシビロガモのオスは胸が白く、脇が栗色で、くちばしが大きい。飛ぶと雨覆が淡色に見える。
ヨシガモ
ヨシガモのオスはカラダが灰色に見え、喉は白くて黒い線がある。
マガモの鳥見メモ
おさんぽ鳥見編集部
マガモはカモの代表種とも呼ばれる存在で、一般的によく見られるカモ4種にも堂々と鎮座しています。(マガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ)
ですが、僕の観察記録では、コガモ•ヒドリガモの方が人の生活圏の利用度が高く、マガモは
あまり人が近くにこない広めの貯水池にいました。
家禽にされたり、狩猟されたり、昔から人間と関わってきただけに、今のマガモはかなり人間を警戒しているのかも。