この記事は、ニホンカモシカについて知りたい人の為の記事です。
環境省のまとめたカモシカ特定鳥獣保護管理計画技術マニュアルなどを元に、簡単にまとめてみましたので、ニホンカモシカについて知りたいという方はぜひご覧ください。(まとめたと言っても、僕も難しい事はわからないので、理解できる範囲です。より詳しく知りたい方は参考文献をご確認ください。)
ニホンカモシカの大きさ
- 体長:約100?120cm
- 体重:最大約41kg
- 成獣(オス):平均37.5kg
- 成獣(メス):平均34.0kg
- 生後間もない子ども:約2.9kg
ニホンカモシカの分類
- 目:鯨偶蹄目
- 科:ウシ科
- 亜科:ヤギ亜科
- 属:カモシカ属
シカと名前に付いているけど、シカよりもウシやヤギに近い動物。
ニホンカモシカの角
ニホンカモシカは、オスにもメスにも角がある。
角はそのまま大きくなり、生え替わることはありません。
ニホンカモシカの寿命
平均寿命は6歳(1歳以下の子どもの死亡例が多い)
長生きのものは15?20年生きると思われている。
確認できたもので最高の年齢は16歳だった。
ニホンカモシカの死亡例の内、1歳未満の子どもカモシカの割合は半数を占めるのだそうです。
そんな過酷な運命が待っていても、子どもカモシカは産まれてきます。
ニホンカモシカの子どもが生まれるまでの観察記録をまとめた記事もありますので、気になる方はこちらもご覧ください。
ニホンカモシカの名前の由来
- 山の険しい所にいるシカ(かま)から、カモシカ。
- 鴨肉のように美味しいから、カモシカ。
- カモシカを漢字で書くと「氈鹿」
「氈(かも)」とは毛織の敷物「毛氈」のことで、毛氈を作るのに適した毛の鹿という事から
ニホンカモシカの別名
ニホンカモシカはマタギの間では「アオ」と呼ばれています。
なんでも青色の汗をかくんだそうです。
他にも、「アオジシ」「くらしし」「くらしか」「しっけい」「にく」「いわしか」「にくしし」と言った別名がニホンカモシカにはあります。
ニホンカモシカの英語
ニホンカモシカは英語で「Japanese serow」
ニホンカモシカの学名
ニホンカモシカの学名は「Capricornis crispus」
カタカナ読みだと「カプリコーニス クリスプス」
ニホンカモシカの分布
九州、四国、本州(中国地方を除く)
1000m以上の高い山の森林に住んでいる
急斜面があるなど条件が良ければ、もっと低い場所でも暮らす。
最近は土手などでも見かける人がいるようです。
Youtubeでは、こんなところにニホンカモシカ!?って動画を見た事があります。
カモシカの種類
- 日本固有種のニホンカモシカ
- 台湾固有種のタイワンカモシカ
- 東南アジアのスマトラカモシカ
僕達の暮らす地球には、上記の3種類のカモシカが暮らしています。
ニホンカモシカの食べる物
植物の葉っぱを食べています。
特に新鮮な葉っぱが大好きなようです。
季節によって食べる植物の種類も増えているのが、個体調査でわかっています。
ニホンカモシカが一体どんな植物を食べているのか知りたい方は、「関連記事:ニホンカモシカの食べる物は?」をご覧ください。
ニホンカモシカのお肉は美味しいの?
- 野生動物の中だと美味しいほう。
- 多少の獣臭さがある。
- 鹿肉よりも牛肉に近い味。
- においがきつくて野菜と一緒でないと食べられなかった
- 気に入ってよく食べれた
などの意見がありました。
野生動物は血抜きの上手さによっても味が変わるそうなので、ニホンカモシカのお肉の美味しさはその時々で変わりそうですね。
ニホンカモシカは、よく食べられていた
ニホンカモシカは、昔は北海道・沖縄を除く日本全国に生息していて、毛皮や肉を利用する為、よく捕まえられていました。
江戸時代半ばまでは中国地方にも生息の記録があるくらいには、生息していたんですが、乱獲が進み、どんどんと数を減らしていき、一時期は幻の動物と呼ばれるくらいだった。
ニホンカモシカは国の特別天然記念物に指定されている
昔はよく食べられたりして狩られていたニホンカモシカ。
乱獲の末、その数を減らし幻の動物になってしまいました。
その為、手厚い保護活動が行われて、特別天然記念物にまで指定されるようになりました。
などなどの理由が、ニホンカモシカを国の特別天然記念物にしました。
特別天然記念物だけど、今でも狩られている
幻の動物となってしまったニホンカモシカ。
特別天然記念物に指定し、手厚い保護の結果、生息数は回復していきます。
ですが、今度は増えすぎた。
増えすぎたニホンカモシカは農作物を食い荒らすなどの被害を出すようになったんです。
特別天然記念物なのに、害獣としての側面が出てきてしまいました。
なので現在では、ニホンカモシカを保護する地域(捕獲禁止地域)とそれ以外の地域に分ける政策が進んでいます。
ニホンカモシカ保護地域以外の場所では、農作物への被害を防ぐ取り組みをすると共に、必要な場合にのみ個体数調整を行う事で、捕獲の許可が出ています。
ニホンカモシカ激減から特別天然記念物?そしてまた駆除されるまでの年表を見たい方は、「関連記事:ニホンカモシカと人間の歴史」をご覧ください。
ニホンカモシカってどんな動物まとめ
皆さん、ニホンカモシカについて知る事ができたでしょうか?
最後に、今回ニホンカモシカの事を調べていく中で見つけたニホンカモシカの凄そうな本をご紹介します。
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参考文献
https://www.env.go.jp/press/files/jp/14609.pdf
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/publish/sizen/documents/sizen10.pdf