ウグイスはさえずりを忘れるの?

ホーホケキョで、おなじみのウグイス。

2月頃から聴こえてくるホーホケキョは、ホーホケだったりして下手っぴですよね。

その為、よくウグイスは冬の間にさえずりを忘れて、思い出していると言われます。

ですが、これはホーホケキョというさえずりを忘れているわけではなく、ホーホケキョという歌い方のコツを忘れていると言った方が近いんです。

ウグイスはさえずりを忘れるの?

返答:ホーホケキョというさえずりを忘れているわけではない

冬の間、さえずらなくなり、春にホルモンが分泌されて喉の筋肉が発達するまで、ハッキリとホーホケキョとさえずれないと言われています。

ウグイスの鳴き声について

ウグイスは冬になるとさえずらなくなり、チャ、チャと短い鳴き声でしか鳴かなくなります。

それで、さえずるための喉の筋肉が衰えてしまうんです。

さえずり始めは、喉の筋肉があまり発達していない状態なので、ハッキリとしたホーホケキョにならないと言われています。

ウグイスがさえずれる理由
この喉の筋肉の発達を促すのに必要なのがホルモンで、生殖ホルモンがきちんと出てはじめて、ハッキリとさえずれると言われています。
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ウグイスの笹鳴き

さらに話をややこしくしているのが、冬の間に鳴く、チャ、チャという鳴き声。

昔の人はこれをさえずりの練習と思い、笹鳴きと呼んでいました。

このチャ、チャという鳴き方は、学術的には地鳴きと言って、コミュニケーションなどに欠かすことのできない鳴き方なんです。

ウグイスのさえずりのメカニズム

というわけでウグイスはホーホケキョというフレーズを忘れているわけではなく

ホーホケキョという歌うための筋肉が冬の間に衰えてしまっていて、春に近づくにつれて徐々にコツを思い出していくということでした。(ホルモン分泌により、コツを取り戻す)

ウグイスはさえずりをいつ覚える?

なら、ホーホケキョというフレーズはいつ覚えるのでしょうか?

DNAに刻まれている、というわけではなく…

ウグイスのホーホケキョには、先生がいるんです。

ウグイスは子供の頃に、周りの親鳥が鳴いているさえずりを聴いて、それを覚えて自分もさえずるようになります。

その参考にした親鳥のホーホケキョが上手であれば、上手なさえずりに。
下手っぴなら、下手っぴなさえずりになってしまうんです。

下手なさえずりは下手なまま

そして、ウグイスはホーホケキョのフレーズを忘れるわけではないとお伝えしました。

なので、いくら歌うコツを思い出したとしても下手っぴなさえずりを覚えてしまったら、完成形のさえずりは下手っぴになってしまうんです。

おさんぽ鳥見編集部
季節が巡っても、さえずりは上達しないと言われています…

下手なさえずりのウグイスは波瀾万丈の人生?

というのが、一般的によく言われる内容ですが、ここで少し疑問に思いませんか?

さえずりは繁殖のためのアピール手段。
それが下手ならモテないということです。

なら、

  • 下手なさえずりのウグイスは、繁殖の機会がないんでしょうか?
  • 人間が下手だって感じるだけで、ウグイス界では上手なのかも?
  • 下手なさえずりは淘汰されてるの?

どんなさえずりが上手なんだろう?

さえずりの大きさなどが、繁殖活動に有利に働くと言うのは、よく聞く話なので、

さえずりが上手なウグイスが、繁殖に有利なのは間違い無いんでしょうが…

人間が感じる上手い下手がどこまでウグイスにとっての上手い下手なのかが、わからないところです。

意外と、ホーホケキョというフレーズは大切じゃなくて、どれだけ鳴いているかの回数が重要だったりするかもしれませんし…

ウグイスのさえずりの世界は奥が深そうですね。

ウグイスの谷渡り

ウグイスのさえずりには、ホーホケキョの他にもケキョケキョケキョケキョ…と激しく鳴く谷渡りと呼ばれる鳴き方があります。

この谷渡りは、警戒の時によく鳴くとされていましたが、
最近の研究では警戒音ではなく、メスへのアピールとして鳴いていると言う説も出てきているようです。

ウグイスの鳴き声は広く知られているだけあって、色々な名前がついていましたね。
最後におさらいしてみます。

 

ウグイスの鳴き声の呼び方
さえずりオスが鳴く、繁殖のための鳴き声「ホーホケキョ」
地鳴きオスもメスも鳴く、1年中聴こえるコミュニケーション手段の鳴き声「チャ、チャ」
笹鳴き地鳴きのこと
谷渡りケキョケキョケキョケキョと激しい鳴き方
警戒音と考えられていたが、さえずりと同じ目的との説も出てきている

まとめ

ウグイスは、ホーホケキョというさえずりを忘れるわけではありませんでした。

  • 喉の筋肉の衰え
  • 生殖ホルモンの分泌が少ない

が、鳴き始めの少し下手っぴなウグイスのさえずりの真相でした。(忘れているという言葉は、コツを忘れているといった意味合いでなら使えそうですね)

他にも…
  • ウグイスのさえずりは、子供の頃に覚える
  • さえずりには先生がいる(周りの親鳥)
  • 下手なさえずりは、ずっと下手なまま
  • 鳴き声が下手なのは、若いからではなく、覚えた鳴き声が悪かった

以上、ウグイスはさえずりを忘れるの?でした

まだまだ不思議がいっぱいのウグイスのさえずり、これからも耳を澄まして聴いていきたいですね!

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