
相互羽繕いは、鳥たちがパートナーに対して行う羽繕いを指します。
相互羽繕いは「つがいの絆を強める効果がある」と知られていますが、その他に意味のある行為ではないと考えられてきました。
だって鳥たちは自分で羽繕いができるんですから。
相互羽繕いの実益とは!?
ユタ大学の研究によると「相互羽繕いの頻度が高いほど寄生虫の数が少ない」という相互羽繕いと寄生虫の数に強い関係性が見られたそうなんです。
逆に、自分で羽繕いする頻度と寄生虫の数には、相互羽繕いほどの強い関係性は見られなかったんです。
相互羽繕いの頻度
しかし、相互羽繕いは全観察時間の2%程度しか見られず、頻繁に行われる行動ではなかったそうなんです。
そんなちょっとの時間で、羽繕いをしても、なぜ寄生虫の数を減らすのに役に立っているんでしょうか?
それは寄生虫が頭や首に集中している事が関係しているそうです。
相互羽繕いをする場所
以前、撮影したメジロの相互羽繕いの様子です。
メジロたちを観察していると、頭や首のあたりを突いている事が観察できます。
そうなんです!
自分で羽繕いできると言っても、頭や首はなかなか羽繕いできる場所ではありません。
だから、相互羽繕いをする頻度が高いほど、寄生虫の数が減るというわけです。
相互羽繕いをする鳥たち
相互羽繕いをする鳥で、よく知られているのは「メジロやハトやカラス」です。
他にもペットとしてよく飼われているインコも、相互羽繕いが観察されています。
相互羽繕いが寄生虫対策に役に立つなら、もっと色んな鳥が相互羽繕いをしていてもいいものなのに…
観察されている鳥の数は、あまり多くなさそうです。
相互羽繕いをする鳥が少ないのは?
「寄生虫対策は相互羽繕いだけではない?相互羽繕いができない事情がある?相互羽繕いをしなくても大丈夫」
原因は色々と考えられますが、もっと色々な鳥を観察しないと、解決しない疑問になりそうです。
相互羽繕いまとめ
単にパートナーとの絆を深める為だけの行動だと思われていた相互羽繕い。
ですが、実際は実益も兼ねたカラダをケアする行動だった事がわかりました!
皆さんも相互羽繕いの現場を目撃したら、羽繕いしている場所を観察してみてください。
今回紹介した研究結果の説が正しいなら「頭や首」を中心に羽繕いを行っているはずです!
ご覧いただきありがとうございました!