
「キビタキの生態は?どんな鳥なの?」
キビタキ(スズメ目ヒタキ科)は、4月下旬頃に繁殖の為に日本にやってくる渡り鳥です。(夏鳥)
全国の山の広葉樹林を好んで飛来しますが、最近では平地の雑木林でもさえずりが聞こえます。
「ピヨピ、ピッピキピピッピキピ」などと、短い前奏の後に早口で繰り返すようにさえずり、他の鳥の鳴き真似も行います。
特に飛来してきたばかりの頃は、さえずりも盛んで大きく、林の外からでもよく聞こえます。
キビタキの鳴き声
キビタキのさえずり(7月頃) |
キビタキの火打ち石を打つ音(地鳴き) |
キビタキの生態まとめ表
キビタキの特徴や基本情報 | |
特徴 |
|
会える季節 | 春〜夏 |
会える場所 | 山、雑木林。近年では都市部への進出も見られる |
会える地域 | 日本全国(宮古島、石垣島などの先島諸島では亜種リュウキュウキビタキが生息している) |
名前 |
|
名前の由来 | 黄色いヒタキだから。「ヒタキ」は火打ち石のように「カッ、カッ」と鳴くところに由来する |
サイズ/重さ | 14cm/14g |
食べ物 | 昆虫や果実など 樹上で食べ物を探す事が多いが、チョウ類の幼虫が地上に降りる時期には地上での採食がよく観察される |
キビタキの生態や子育てについて | |
鳴き声 | 「ピヨピ、ピッピキピピッピキピピ」「ピッ、ピッ、クルル」 音声データ/キビタキのさえずり 音声データ/鳴き真似シジュウカラ 音声データ/クルル キビタキのさえずり動画 |
寿命 | 富士山での観察記録によると、最長で6年間繁殖していた個体が確認されている |
オスとメス | オスは黒と黄色の羽色が目立ちが、メスは全体にオリーブ褐色で、喉と腹の中央は淡色 |
歩き方 | ピョンピョンと跳ねるように歩く |
似た鳥 | 旅鳥としてまれに飛来する「マミジロキビタキ(外部サイト)」 またキビタキのメスは、オオルリのメスと混同してしまう場合がある |
性格 | 暗い林を好み、オスがさえずる時、メスが巣材を集める時以外は開けた場所にあまり出てこない |
行動 | 渡来時期は、先にオスがやってきてさえずりを始める。その後1週間ほどでメスや若いオスがやってくる。1度繁殖をしたオスは、同じ場所に飛来する傾向がある |
子育て |
|
キビタキの鳥見メモ
キビタキを観察していると、不思議な現場を目撃しました。
キビタキのオスが、シジュウカラの群れに突っ込んでいったんです。
何事かと、観察していると、どうもシジュウカラの巣立ちヒナを襲っているようでした。
なんでキビタキがシジュウカラを襲うんだろうと考えながら、観察していると、
どうにもシジュウカラのヒナを捕って食おうとしているわけではなく、体当たりしているような感じでした。
そこで、一つの可能性。
シジュウカラの巣立ちヒナは、自分で食べ物を捕れつつある時期で、
キビタキはシジュウカラのヒナが捕った食べ物を横取りしようとしていたのでは?
キビタキの体当たりは、それから何度も続き…
さえずりもせず、変わった行動をしているな〜と感じました。
もし本当にキビタキがシジュウカラのヒナから食べ物を捕ろうとしていたのなら…
このキビタキだけなのか?
キビタキにとっては当たり前なのか?
どうしてこんな行動をするのか?
色々と疑問が湧いてきます。
一番は、撮影できれば良かったんですが…
キビタキの位置は追えても、いきなり飛び立つので、そんな決定的瞬間を撮るのは不可能に近いと感じてしまいました…
そんな綺麗なキビタキの荒々しい一面でした。