TONTON

| おざきしょうたの自然菜園日記 | 2016.07.06

ヒトと動物達との共生を目指して、畑で野外実習しています。

| ひげが茶色くなっちゃった |

イモムシを殺しに殺したお陰で、無事とうもろこしの実が大きくなっております。
このひげが茶色くなったら、しっかり受粉した証拠で、この後、どんどん実が大きくなります。

イモムシを殺しに殺すだなんて、書かなきゃいい話なんだけど、毎回見つけては殺す作業が野菜を育てることでもあるんです。
イモムシをいっぱい殺したのに、それでもとうもろこしの横っ腹から穴を開けて、実をかじるんだから・・・
連日の暑さと、イモムシ駆除に、畑仕事はクタクタになります。

僕の育てている野菜は自家消費なので、多少虫食いがあっても問題ないのですが、
僕は市場にも出せるぐらいの野菜を自然農法で育てる!というほんの少しの志を持って取り組んでもいるので、
イモムシがとうもろこしの粒を一つでも食べてしまうと、もう志が折れてしまうわけです。
そう考えると、とうもろこしは難しい野菜です。
あんなに張り付いてイモムシを探しているのに、いつの間にかとうもろこし登頂を許してしまっているんですから。

とうもろこし

一見、すくすく育っているように見えるとうもろこし
でも、気をつけて!
側面に小さな穴が開いていないか?
付け根の部分に変なカスが溜まってないか?
見つけてしまったら、もう真っ青です。
イモムシにとうもろこし登頂を許してしまっているんです。

そんなわけで、今日もイモムシを駆除してきました。
2日に1回のペースで畑に行っていますが、それでも毎度イモムシはとうもろこしのどこかにいます。
とうもろこしの粒が一粒食い荒らされる度に、何だかどっと疲れが出ます。

キリギリス?

今日はそんなことを書きたかったんじゃなくて、とうもろこしに鎮座する虫達を紹介したかったんです。
でも、イモムシの話をすると、ついつい恨み節が・・・。今もとうもろこしが食われているんじゃないかと思って、心配になります。
この子はキリギリスかな?
まだ子どもだけど・・・あなたはとうもろこしを食べないよね?

タマムシ

そして、本日の主役です。
あれは、僕がイモムシを血眼になって探していた時です。
ブンっと羽音がしたので、振り返ってみると・・・
ななななななななななんんと。
虹色に輝くタマムシが、そこにいるではありませんか!?
こんなに近くでタマムシを見たのは、初めてでした。
子どもの頃、図鑑で見て、凄い憧れたあのタマムシが・・・
今の今になって僕の目の前に、しかもとうもろこしにやってきてくれたなんて・・・
感動です。ジョワー。
でも、カメラを持ってきていなかったので、急遽携帯のカメラで撮りました。
タマムシを見ることが出来て、疲れが一気に吹っ飛んだのでした。

| へびにあしをかくごときはなし |

タマムシはOKで、なんでイモムシは殺すんだ!!
なんて心の中の僕が言っております。
タマムシだから殺さないわけじゃない。イモムシだから殺すわけでもない
とうもろこしを食い荒らす奴だから、殺すんだ。
と、そんな話を前回あたりにした気がします。
イモムシも殺したくなければ、どうしたらいいでしょうか?
もう見つけたらその都度、つまんでそっと遠くへ離せばいいでしょうか?
それで被害が食い止められるなら、それがいいですかね。
でもあまりに遠くへ追いやられたから、とうもろこしに辿り着く前に飢えて死んでしまうか、暑さにやられてしまうか、他の生物に食べられてしまうかも知れません。
結果、それでイモムシがいなくなっても、僕のせいじゃないよ・・・なんて言えますか?
方法はどうあれ、やっぱり殺してしまったんだと思います。
イモムシ付とうもろこしでもOKだとしても、結局食べる時に、一緒に茹でて殺してしまう。
イモムシだけ取り除いて、その取り除いたイモムシの行く末は結局死であることが多いでしょう。
それで、僕は殺してないって言えますか?
どうあがいても死からは逃れられないです。
とうもろこしを育てる以外にも、雑草を刈る時、誤ってミミズを真っ二つにしてしまうこともあります。
そんなつもりが無くても、そうなってしまうのです。
個々の個体にとって、死は大変なことですが、地球全体で見れば、一個体の死は、他を満たすことでもあるのだと思います。
そうは言っても、イモムシを殺すことは嫌な気持ちになります。
次はもっと明るい話にしたいと思います。