「モズの生態は?どんな鳥なの?」
モズ(スズメ目モズ科)は、開けた場所の枝などに止まり、昆虫やトカゲなどを狙います。
モズは止まっている時に、尾羽を振る習性があり、モズだと見分ける為の重要な目印になります。
モズは秋〜早春までは、身近な場所でも会えますが、
春は平地などで繁殖し、夏は子育てのため山へ移動するので、あまり姿が見られなくなります。
そうして秋になると、再び人里近くに現れ、甲高く鳴き、姿が目立つようになります。(モズの高鳴き)
モズの生態まとめ表
モズの特徴や基本情報 | |
特徴 | くちばしが猛禽類に似た先が曲がった構造になっている |
会える季節 | 1年中 |
会える場所 | 農耕地、河川敷、山 |
会える地域 | 九州以北 |
名前 |
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名前の由来 | 色々な鳥の鳴き真似ができる事から「百の舌を持つ鳥」で「百舌または百舌鳥」 |
サイズ/重さ | 20cm/38〜41g |
食べ物 | 昆虫、クモ、甲殻類、カエル、トカゲ、小鳥、ネズミなど |
モズの生態や子育てについて | |
鳴き声 | 「ギチギチギチ」「ジュン、ジュン」「キィーキィー」 モズの高鳴き動画 |
寿命 | 平均寿命は2年ほどと言われるが、12年間生きていた話もあり、正確な事はわかっていない |
オスとメス | オスは目を通る過眼線が黒く、メスは褐色 |
歩き方 | 飛び跳ねるように移動する |
似た鳥 | 「アカモズ(外部サイト)」「オオモズ(外部サイト)」 |
性格 | 秋にはなわばり維持の為、モズ同士の争いが絶えない |
行動 | 林の周辺、農耕地、河川敷などのやや開けた場所で繁殖を行うが、子育てが失敗すると、すぐに別の場所へ移動してしまう。夏には山地で繁殖を行う。 |
子育て |
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モズの繁殖行動
モズは子育てが早い鳥で、2月下旬〜3月上旬には、巣作りを始めます。
春の時期の子育ては、平地でも行われますが、繁殖成功率が2割と低い傾向があります。
繁殖に失敗したつがいは、被害にあった時期が早ければ、近くでも一度巣作りをすることもありますが、大抵は山の方へ移動してしまいます。
その為、春の終わりあたりから身近な場所で会えていたモズの姿をあまり見かけなくなります。
また、平地で子育てが成功した場合、遅くても5月中旬にはヒナが巣立ちます。
この時期、親鳥の警戒心も強まり、モズがギチギチと騒がしく鳴くのが聴こえてきます。
ヒナが独り立ちする頃には、親鳥はやはり山の方へ移動し、余裕があれば2回目の子育てをするようです。
なので、5月〜8月あたりに身近な場所で会えるモズは、その年に生まれた子どもの可能性が高く、幼鳥の生き残れる確率も低いことから、モズの姿をあまり見かけなくなるんです。
そうして、9月の中旬頃から、冬のナワバリ争いが始まり、モズの高鳴きが聴こえるようになります。
モズのはやにえ
秋になり、モズの高鳴きが聴こえ始めると、たまに見つけられるのが、
枝や鉄線、尖った部分に張り付けられたトカゲや虫やカエル達…
これはモズのはやにえと呼ばれる行動です。
- 食料の貯蔵
- 縄張りの目印
- 危険を感じた為、とりあえず置いておく
など、諸説ありますが、ハッキリとはわかっていません。
はやにえは、春になる前にほとんど食べ尽くされてしまい、はやにえを多く作ったオスはさえずりが上手になりメスにモテるという研究報告もあることから、食料の貯蔵が有力な説とされています。
モズのはやにえを作る様子の動画
【YouTube/モズがはやにえを作る様子(タップでYouTubeが開きます)】