
「アリスイってどんな鳥?」
アリスイ(蟻吸)は、キツツキ目キツツキ科に分類される鳥さんで、キツツキ類では珍しい渡り鳥です。
東北や北海道で繁殖し、秋冬には本州以南に移動し、海外にも生息しているので季節ごとに日本にやってくる個体もいるとされています。
アリスイってどんな鳥?
アリスイってどんな鳥? | |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/キツツキ目/キツツキ科/アリスイ属 |
英名 | Eurasian Wryneck |
学名 | Jynx torquilla 意味首をちよっとねじるアリスイ |
別名 | ー |
生息地 | 繁殖期 東北北部や北海道(夏鳥) 越冬期 本州以南(旅鳥または冬鳥)■見られる月:繁殖地(5〜8月)越冬地(9〜4月) |
世界分布 | 繁殖地 ユーラシア大陸、アフリカ大陸北部、イギリス 越冬地 アフリカ大陸中部、インド、東南アジア |
生態 |
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アリスイの特徴 | |
特徴 |
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鳴き声 | ♪「キィキィキィ…」と繁殖期のオスはさえずる ♪他には「キィーキキキ」と鳴き、鳴き声は大きめ ♪巣穴は掘らないが、小さい音ながらドラミングを行う ♪ヒナは「シャーシャー」と、親鳥に食べ物をねだる ♪巣立つ間際のヒナは「ピリリ」と鳴く |
サイズ | 全長18cm |
オスとメス | オスとメスで同じ見た目 |
子育て |
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アリスイの不思議な行動
アリスイは時に、首をクネクネとねじる行動をすることがあります。
巣の中にいるヒナも孵化後16日目以降には、首振りを行うことがわかっており、これはヘビの擬態であると考えられています。
アリスイは不吉の象徴
このアリスイの首振り行動や舌をピョロピョロと出す仕草が、ヘビのように見えることから、ヨーロッパではアリスイは不吉の象徴にされてきました。
また、アリスイの舌は長く、体長の2/3を占めるため「体に対して最も舌の長い鳥」としてギネス記録に認定されています。
アリスイの舌の長さは、約10cmあります。
アリスイの観察ポイント
アリスイは地味な見た目から、木の幹にいる時は見つけづらいと思います。
ですが、ヨタカと違って昼間にジッとしているわけではなく、結構活発に行動しているので
ヨシ原やアリがいそうな草地から、飛び出してきた子がアリスイだったなんてことがよくあります。

ピンポイントで出会うには、アリスイが現れたという情報を元にその場所に行くしかなさそうです。
秋冬になれば、海外からの個体もやってきて、繁殖期より個体数が増えるので狙い目な季節。
タイミングさえ合えば、住宅地に囲まれた広めの公園でも会える可能性があるので、とにかく出歩くのが1番の近道のような気がします。
ヨシ原や草むらから飛び出してきたアリスイは、木の幹のてっぺんなど、意外と目立つところにとまって様子をうかがうので、アリスイに会いさえすれば、しばらくは観察や撮影もできそうな印象でした。