
「ノスリってどんな鳥?」
ノスリ(鵟)は、タカの仲間でトビより一回り小さい猛禽類です。
樹上から急降下して狩りをする時、野を擦るように地表すれすれを飛行する(匍匐飛行)事から、ノスリの名前がついたと言われています。
ノスリってどんな鳥?
ノスリってどんな鳥? | |
分類 | 動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/タカ目/タカ科/ノスリ属 |
英名 | Eastern Buzzard Buzzard(英)ノスリ(米)ハゲタカ |
学名 | Buteo japonicus 意味日本のノスリ |
地方名 | マグソダカ |
生息地 | ☀︎四国以北で繁殖し、留鳥または漂鳥 ✳︎秋冬は、日本全国で見られる |
世界分布 | ユーラシア大陸中部で繁殖し、冬は少し南へ移動するものもいる |
生態 | ・山地の林で繁殖し、秋冬は暖地や低地にも移動する ・草地や農耕地•水辺などの開けた環境で見られる ・頻繁に低空飛翔を行い、急降下して、ネズミや鳥類•爬虫類•カエル•昆虫などを食べる |
ノスリの特徴 | |
特徴 | ・顔が白っぽく、羽の内側も白い ・飛翔時に、翼の内側と腹の下部に黒っぽく見える部分がある ・ノスリの羽ばたきは、トビと比べると素早い |
鳴き声 | ♪繁殖期にピーエーなどと鳴く 【ノスリの鳴き声試聴サイト:さえずりナビ(外部サイト)】 |
サイズ | 全長52〜57cm 翼開長120〜140cm |
オスとメス | オスよりもメスの方が大きい |
子育て | ・縄張りを作り、樹上や断崖の上に木の枝を組み合わせた巣を作り、5月後りに2〜4個の卵を産む ・主にメスが抱卵し、抱卵期間は33〜35日(オスが抱卵することもある) ・ヒナは孵化後50〜55日で飛翔できるようになり、その40〜55日後に独立する ・ヒナは生後2〜3年で、性成熟する |
ノスリの特徴
飛翔時のノスリの特徴として、翼の内側が白く、翼とお腹の一部に黒い羽がある点です。
ノスリの亜種
ダイトウノスリ
日本の大東諸島に留鳥として分布する。
ただ1970年台初めから記録がなく、絶滅した可能性があったが、2012年発表の環境省レッドリストにおいて、完全な絶滅種とされた。
また、分類の基準となるタイプ標本が存在しなかったため、そもそも亜種として存在を疑問視する声もある。
オガサワラノスリ
日本の小笠原諸島に留鳥して分布し、国の天然記念物にも指定されている。
オガサワラノスリの生息数は、小笠原諸島全体でも60羽程度とされており、絶滅危惧種にも指定されている。
ノスリに似た鳥
トビ
トビはノスリより大きく、赤褐色味が強く、尾は長くて凹形。
トビの飛翔はゆっくりで、軽々とした印象。
ケアシノスリ
ケアシノスリは、ノスリよりも白黒のコントラストが強く、翼の基部が白く先端は黒い。
オオノスリ
オオノスリは大きくて尾が淡褐色、ももの羽毛は褐色。
チュウヒ
チュウヒは翼も尾も長くて、飛翔中にメスの翼の下面は褐色味が強く、草やアシの上を低く飛ぶ。