人間は昔から動物達を絵にしてきた

人間は昔から動物達を絵にしてきた

動物って凄く魅力的ですよね。

僕は思い返すと、動物達にこんなに思い入れが無かった頃でも、動物達を見ると世界にはこんな生物がいるんだ!凄い!と感じていました。だから漠然と自然が好きだと感じていたんだと思います。

皆さんはどうでしょうか?

思い入れが無くても凄いと思えて、こんなに人間の文明が進んだ今でも動物達を見て凄いと思う・・・

そう考えると、動物達を絵にしようとする行為は、自然の成り行きだったじゃないかって思いませんか?


壁画から芸術が始まった

壁画と言うと、皆さんは何を思い浮かべますか?

ラスコーの壁画は、見た事が無くても、一度くらい名前を聞いた事はあるのではないでしょうか?

そんな壁画が描かれている場所・・・それは洞窟。

人類は、洞窟の中で、絵を描き、そこから芸術が始まったのでした。


壁画に始まる動物の絵

そんな壁画ですが、一体何が描かれていたのでしょうか?

それは圧倒的に、「動物」が多いんです。

有史以前の人々は狩猟生活を送っていて、彼らにとって狩りとは生きる糧を得る為の大切な手段でした。

なので、常に狩りの対象である動物達の事を考えていた・・・

絵を描こうとした時、動物達を描こうとするのは、当然だった。

それが狩りの成功を祈ったのか、手強い動物達へ敬意を示したのかは・・・当時の人にならないとわかりませんが、きっと一つの気持ちでは無かったのだと思います。

僕は狩りを行いませんが、動物を描く時、一つの気持ち「動物達を凄く魅力的に描きたい」と強く思っていますが、それに至る気持ちの中には、敬意や感謝、恐怖や、罪の意識・・・色んな気持ちが混ざってます。


この凄い生命を形にしたい

皆さんは、動物達と対峙した事がありますか?

ライオンやキリン、カバと退治した事は無くても、日本ならクマ、イノシシ、シカなんかと出くわす事があったかも知れませんね。実際に対峙した人には、僕が何も言う事は無いかも知れませんが、動物達の身体能力は、どの部分でも一つ以上は人間より秀でた部分があって、真っ向から対峙した時に、人間と言う身体の弱さを実感し、動物達に恐怖し、尊敬する気持ちが生まれるキッカケに十分なると思います。

それは肉食動物は勿論、命を奪われるかも知れないと思ったら草食動物でさえ人間にとっては危険なんです。

現在の社会では、その事を感じる事は難しく、動物は見世物の印象が強いのですが、狩りをしていた人間にとっては、動物達はきっと凄い存在で、少し不思議な存在だったのではないでしょうか?

だからこそ、絵を描く時、最も多いモチーフに選ばれたのだと思います。

絵を描く事は、対象を理解したいと言う願望の現われでもあるからです。


植物より動物なわけ

糧を得る為なら植物が最も多かっただろう時代でも、絵に描かれるのは動物でした。

人間が人間になったばかりの時代でも、植物<動物の感覚の違いがあったのだと思います。

植物も生命で、元は動物や人間と同じ生命から分かれた存在なのですが、約15億年前に植物と動物は共通祖先から分かれたので、あまりにも生命としての根本が違う。

そんな所が、植物<動物な感覚なのかも知れません。

同じ生命と言われても、ピンと来ない程に、生命としての価値観が全く違う存在なのが植物なんです。


動物はいつまでも動物である

とんとんアニマルズ『ヒトとチンパンジー』

2億2500万年前・・・

それは哺乳類が誕生した年月と言われています。この頃の哺乳類は、ネズミのような姿で、恐竜から逃れる為、夜行性で、主に昆虫を食べ、卵を産んでいました。

そして4万年前・・・

僕達ホモ・サピエンスの仲間が誕生します。

その頃の人間に、動物達はどう映ったのでしょうか?

逃げ惑うだけの恐怖の時期から狩りの対象になり、そして狩りの中でまた恐怖を感じ、その存在に敬意を払った事でしょう。

その間も、ホモ・サピエンスが誕生する前も、ずっと動物は動物だった。

人間もどんなに文明が進んでも、動物である事は変わらない。

動物とも植物とも共通の祖先がいた事は変わらない。

変わるのは人間の考え方。

それでも、いつの時代も人間は動物の絵を描いてきた。

動物には不変的な魅力がある。生命力がある。


売れている絵の中に、動物の絵がある。

売れる絵の条件の一つに「動物の絵」と言うのがあるのは、

そう言った動物達の不変的な魅力や生命力に、人間として誕生した以来から動物達に抱いている敬意や畏敬の念があるからだと僕は思います。

動物を絵にする行為は、生命を描く行為、だからこそそこに力が宿る。

そうして洞窟壁画から現代まで・・・動物達の絵は描かれているのです!!