
「野鳥観察を始めたいと思ったら、何から始めればいいんだろう?」
この記事では、野鳥観察を始めるにあたって、野鳥の何を見ればいいのかをまとめています。
- 野鳥観察を始めたい!
- 野鳥観察って何を見るの?
- 野鳥観察についてざっくり知りたい!
そんな方にお伝えする野鳥観察の見て欲しい項目をまとめています。
まずは野鳥観察を大きく2つのステップに分けて解説します!
野鳥観察?何を見るの?知るの?どうやるの?
2ステップある野鳥観察
野鳥観察は大きく分けると2つのステップがあると思っています。
これが野鳥観察の2ステップ!
- 姿や鳴き声を知って、身近な鳥の種類を知る
- 慣れてきたら、鳥たちの残した痕跡「フィールドサイン」 にも注目する
野鳥観察は2ステップだ!なんて言いましたが、別に一つ一つを分ける必要はないんですけどね。
どちらも一緒にまとめて観察してもいいわけですが、まずは野鳥の姿を見分けられるようになるのが楽しいかなと思うので、2つのステップに分けてみました。
野鳥の姿や鳴き声を観察しよう
野鳥の姿
野鳥観察を始めたら、1番最初に見るのは「野鳥の姿」ですよね。
まずは家の近くで、どんな野鳥がいるのかを知っていきましょう!
- 見るだけの場合は、ポケット図鑑や当サイトを見ながら、野鳥の種類をメモしていきます
- 写真を撮る場合は、とりあえず姿がわかる程度の写真を撮る事から始めていきます
鳴き声
もう一つ、野鳥観察を始める最初のステップに「野鳥の鳴き声を知る」があります。
携帯の録音機能でもいいですし、物足りないと思ったらレコーダーを購入するのもいいですね。
カメラがあれば動画に入る音声でも確認できます。
野鳥の鳴き声は複雑で、文字にするのは大変です。
鳴き声を知るには、何かしらの録音機材があった方が効率がいいと思います。
野鳥の残したフィールドサインを知ろう
身近な野鳥を知る事ができたら、今度は鳥たちの残した痕跡(フィールドサイン)も観察していきましょう。
野鳥たちが見る対象から知る対象に変わって、進化の歴史や鳥たちの生態を直に感じる事ができますよ!
ここからは鳥たちのフィールドサインの種類をまとめています。
興味がある項目があれば、実際の観察でも探してみてください!
足跡
鳥の足跡には、足指や水かきなど、鳥の特徴を表す情報が含まれています。
足跡を追えば、どんなルートで歩き、どこで止まったか、途中で排泄したかなど、鳥の生活を追跡する事ができます。
足跡が見つけやすいのは、泥地が多い水辺です。
また農道のわだちや公園の水たまりなど、雨が降った後には泥地ができやすく、足跡を観察できる可能性があります。
雪が降った日の朝は、雪が溶けないうちに足跡観察に出かけてみませんか?
糞
鳥の糞というと、汚いイメージがあります。
ですが、鳥の糞は、その場所に鳥がいた指標になります。
どんな糞だったか?数は多かったか?などで、鳥の種類や群れの状態などを知る貴重な手がかりになるんです。
鳥の糞は草地だと見つけづらく、舗装された道や岩場、葉の表面で観察しやすいです。
鳥の糞の豆知識?
水分が多い糞は、白い部分が広がりやすく大きく見え、水分の少ない糞は白い部分が小さく黒っぽい部分が目立って見えます。さらに鳥の糞の大きさは、鳥の大きさに比例していて、大きな鳥ほど大きな糞をする傾向にあります。
ペリット
一部の鳥では、消化できない骨や毛、種子などをまとめて吐き出す事が知られています。
この吐き出された未消化物を「ペリット」または「ペレット」と呼びます。
ペリットには食べた物の残骸が含まれているので、内容物を分析すれば、鳥の食性を知る事ができます。
道端に歩いている時でも、注意深く観察していれば、ペリットを見つける事ができます。
そんな仕草を見た後は、鳥が飛び去るのを待って、周辺を探してみましょう。
羽毛
野鳥を観察していると、たまに落ちている羽を見かける事があります。
それを拾って集めるも良し、種類を特定する為に調べても良し、インテリアとして利用しても良し、色々な楽しみ方があると思います。
羽毛を拾ったら
- まずはダニなどがついていないか確認します
- 汚れが気になるようでしたら、ぬるま湯に中性洗剤を加え、羽毛を入れます
- 羽毛を軽く揺すって汚れを落とし、汚れがひどい時は指先で軽く擦りましょう
- その後、真水ですすいで乾かします
- 乾燥したら、手で形を整えて、おしまいです
僕は面倒なので、水と石鹸でササっと洗って、放置して乾燥させています。
古巣
晩秋から冬にかけて、木々の葉が落ちると、鳥の巣を見つけやすくなります。
巣材や巣の形、巣のあった場所などを見れば、何の鳥の巣か推理する事ができるでしょう。
注意!
巣は形が崩れやすいので、保管にはタッパー容器などを使うのがオススメです。
と言いつつ、僕は場所を取るので、ビニール袋に放り込んでいます。それだと巣の形は崩れてしまうんですけどね・・・
食痕
食べ残しや獲物を探した跡など、食事にまつわる痕跡を「食痕」と言います。
食痕を見れば、鳥たちがどのように食べ物を探し、何を食べているかがわかります。
アメリカザリガニの残骸や花びらのキズ、実のなった木、サクラやヒマワリなど、色々な手がかりがあるので、探してみましょう!
骨
何らかの理由で死んでしまった鳥や、何かに襲われた鳥の残骸などは最終的に骨だけが残ります。
あまり見かける事がない鳥の骨ですが、何度か野鳥観察をしていればそのうち遭遇する事もあると思います。
はやにえ
モズという鳥は、木の枝やトゲに獲物を刺しておく習性があり、これを「モズのはやにえ」と呼んでいます。
はやにえが見られるのは10月?1月に多く、春以降はほとんど見られなくなるようです。
モズは身近な野鳥でもあるので、10月になったら、はやにえ探しをしてみるのも面白いかもしれませんね。
図鑑には梅の木に、はやにえが多いと書かれてありました。
参考にしてみてください!
砂浴び?水浴び?蟻浴
羽毛を清潔に保つため、鳥たちは水や砂を浴びて羽毛の手入れを行います。
水浴びをする鳥は多く、砂浴びをする鳥は少ないようです。
またアリを体に這わせる蟻浴という行動もあって、カラスなどが行います。
砂にくぼみがあれば、鳥が砂浴びをしたサインかもしれません!
くぼみの大きさで鳥の種類が想像できれば、バッチリ!
卵殻
繁殖の季節になると、たまに卵の殻を見かける事もあります。
フィールドサインとして見られる卵殻には、2パターンあるようです。
孵化した卵の殻を親鳥が巣の外へ運び捨てたもの
→卵殻は中央付近で2つに割れている
捕食者が食べた卵の殻
→大きく破損したり、穴が空けられている。
また割れた破片が卵の内側に向かって折れ曲がっている。
捕食後間もないものは卵黄や卵白が付着している事も
野鳥観察?何を見るの?まとめ
以上、野鳥観察で見ておきたい野鳥のサインでした!
まずは姿や鳴き声を知って、家の近くにいる鳥たちの種類を知ってから、それぞれ興味のある項目を意識し出すといいと思います。
僕もまだまだですが、フィールドサインを見極められるようになると、それはもはや自然の探偵!
その域まで達したいかどうかは別としても、鳥たちの残した痕跡から、鳥の事が想像できるようになると自然をもっと楽しめるようになると思います!
自然の中は、いつだって未知の塊が落ちています。
未知を楽しんでいきましょう!
ご覧いただきありがとうございました!