イワツバメ

「イワツバメの生態は?どんな鳥なの?」

イワツバメ(スズメ目ツバメ科)は、ツバメと同じように夏鳥として日本にやってくる渡り鳥です。
ツバメより翼や尾が短く、腰が白いのが特徴で、上部に穴の空いた球状の巣を作ります。

 

イワツバメの生態まとめ表

イワツバメとコシアカツバメが写った画像

イワツバメの特徴や基本情報
分類動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/スズメ目/ツバメ科/Delichon属
特徴ツバメより小さく、翼や尾も短い。腰が白く、顔から背中にかけては黒く見える。アゴから体下面は白い。また足と指は白い羽毛で覆われている
他のツバメとの見分け方
飛んでいる時の腰の白さがよく目立つので、飛んでいるツバメも見かけたら腰の色に注目
会える季節夏鳥として日本にやってきて繁殖する。また九州では越冬するものもいて留鳥。2月中旬頃から日本に見られ始め、7月中旬には越冬地へ移動し始める
会える場所平地から山地、川
会える地域九州以北に飛来するが、西日本では局地的

イワツバメの繁殖地
日本(九州以北)、アフリカ大陸北部やユーラシア大陸
イワツバメの越冬地
アフリカ大陸やインド北部、東南アジア

名前
  • 漢字:岩燕
  • 英語名:House martin
  • 学名:Delichon?dasypus
名前の由来
  • 日本語名「イワツバメ」は「岩場に営巣する」事が由来
  • 英語名「House martin」は「町や村の家の軒先に巣を作っている」事が由来
  • 学名の「Delichon」は「イワツバメ」を、「dasypus」は「毛深い足の」を意味する
サイズ/体重13cm/14g(1円玉14枚)
食べ物昆虫。空を飛びながら、口を大きく開けて昆虫を捕らえます

コシアカツバメと同じ場所で泥を集めるイワツバメ

イワツバメの生態や子育てについて
鳴き声「ジュッジュッ」と濁った声で鳴き、さえずりは「ピチュルピチュルピチュル」と早口に長く繰り返す
寿命情報がなく、不明
オスとメスイワツバメのオスとメスは同じ見た目で、外見からの判断は難しいが、オスの方が藍色の光沢が強い傾向がある
歩き方足を交互に出して歩くが、巣材の泥を集める時くらいしか見られない
似た鳥
性格集団で営巣する習性があり、元々は山地や海岸の崖に営巣していたが、近年は学校、駅、橋の下などで巣作りをする個体も多く見られるようになっている
行動イワツバメは渡来した直後から、営巣場所をめぐる争いが見られる。この争いは特定の場所の巣の周辺で見られる事から、営巣場所の不足ではなく、良好な条件の巣を巡っての争いだと考えられる
子育て
  • 4月頃に、21日前後をかけて球状の巣を作り、1〜5個の卵を産む(1回目の繁殖は4卵が、2回目の繁殖は3卵が多い)
  • 卵は約15日で孵化し、オスとメスで温めるが、オスには卵を温める為の抱卵斑が見られない事から、オスの抱卵は短いと考えられる
  • 孵化した雛は約26日ほどで巣立つ
  • 巣立ち雛の数は1回目の繁殖で3羽、2回目の繁殖で2羽が多い
  • 巣立ちを迎えた雛がどこで眠るかは、詳しくはわかっていない

イワツバメの補足情報

イワツバメの寝る場所

コロニーに渡来したイワツバメの多くは巣の中で眠ります。

ですが、中には暗くなってからもコロニー上空を飛ぶ個体もいて、それらのイワツバメが巣の中で眠る様子は確認されなかったそうです。

また、巣作りを始めた個体は巣が5割ほど出来上がると、巣に止まって眠るようになります。

イワツバメの日本での生活

  • 2月中旬〜:日本にやってくる
  • 2月中旬〜:巣をめぐる争い
  • 4月上旬:巣作り
  • 4月下旬:1回目の繁殖開始(産卵)
  • 6月上旬:雛が巣立つ
  • 6月中旬:2回目の繁殖開始(産卵)
  • 7月中旬:越冬地へ旅立ち始める
  • 7月下旬:2回目の雛が巣立つ

渡来から1回目の繁殖
2月中旬頃から日本にやってきたイワツバメは、巣をめぐる争いを始めます。

その後、4月頃から巣を作ったり直したりします。

4月下旬には卵を産み始め、6月上旬以降に雛が巣立ちます。
1回目の巣立ち雛は6月中旬から7月中旬の早朝に、コロニーの近くの建物の屋上で群れになって過ごすのが観察されています。

2回目の繁殖
6月中旬には、2回目の繁殖を始める個体が多く、7月下旬以降に2回目の雛が巣立ちます。

また、1回目の巣立ち雛は、2回目の繁殖時に親鳥のヘルパーとして子育てに参加するのも確認されています。

越冬地へ渡る時期
イワツバメは7月中旬頃から、越冬地に移動するのが観察されています。
子育ての状況にもよりますが、遅くても9月上旬には移動するようです。
また日本で繁殖したイワツバメの越冬地は、標識調査も行われていますが、詳しくはわかっていないようです。

地域差があるので参考程度に!
これらの情報は、地域や個体によって差があります。
現に、僕の観察では、2021年5月13日に泥を集めるイワツバメが観察されています。

イワツバメの巣の中の羽

多くの鳥と同じように、イワツバメは巣の中に羽を敷き詰めて、卵を産む為の産座を作ります。

イワツバメの巣で確認された羽は「ヤマドリやアオバト、トラツグミ」など、山で暮らす鳥の羽が多かったようです。

この事から、イワツバメは人の生活圏と山地を行ったり来たりしているのではと考えられています。

イワツバメの越冬地

イワツバメは、日本で越冬も確認されていて、九州北部や三重県中西部でイワツバメの越冬が観察されています。

ですが、越冬するイワツバメが観察されるのは12月頃からで、繁殖が終わった9月から11月にはコロニーでイワツバメの姿は見られないそうです。

9月から11月はイワツバメの換羽の時期ですが、この時期のイワツバメの詳しい行動はわかっておらず、引き続き調査がされています。

ニシイワツバメ

ニシイワツバメは「学名:Delichon urbicum(都会のイワツバメ)」と呼ばれるイワツバメとは別の種類の鳥です。

イワツバメよりも体の下面が白く、白い腰幅も広いのが特徴です。

ニシイワツバメは、ヨーロッパからユーラシア大陸北部一帯で繁殖し、アフリカ南西部、東南アジアで越冬する鳥なので、日本にやってくるのは稀な旅鳥です。

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参考文献

フィールドガイド日本の野鳥/高野伸二 著野鳥観察ハンディ図鑑 山野の鳥/安西英明 解説/谷口高司 絵」「バードリサーチニュース2003年9月号」「山梨県都留市におけるイワツバメの繁殖生態

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