イカルチドリ

「イカルチドリの生態は?どんな鳥なの?」

イカルチドリ(チドリ目チドリ科)は、本州〜九州で繁殖する留鳥で、1年中見られます。
川の中〜上流の中洲や河原にすんでいます。

 

イカルチドリの生態まとめ表

顔の黒色が薄く、目の縁が細く淡い黄色のイカルチドリ

イカルチドリの特徴や基本情報
分類動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/チドリ目/チドリ科/チドリ属
特徴黒色が淡く見え、目の縁も細く薄い黄色で、翼には飛ぶと淡色の帯が見える

コチドリとの違い
コチドリより少し大きく、くちばしが長い。またコチドリは目の縁がはっきりと黄色い

会える季節1年中見られる留鳥だが、北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥
会える場所川の中〜上流の中洲や河原で見られ、河口や川の下流、海岸にはほとんどいない
会える地域日本全国で見られるが、繁殖は北海道、本州、四国、九州で行う

世界分布
朝鮮半島、中国東北部、ロシア南西部

名前
  • 漢字:桑鳲千鳥
  • 英語名:Long-billed plover
  • 学名:Charadrius placidus
名前の由来
  • 日本語名「イカルチドリ」の「イカル」は古い言葉で「大きい」という意味があり、1番よく見られていたコチドリよりも大きかった事に由来する
  • また「チドリ」は群れをなす鳥「千の鳥」から名付けられたと考えられている
  • 英語名「Long-billed」は「長いくちばし」を意味し、「plover」はラテン語の雨を意味する「pluvia」に由来する
  • 学名の「Charadrius」は「チドリ」を、「placidus」は「静かな」を意味する
サイズ/体重19〜21cm/60〜72g
食べ物水生昆虫などを食べ、水際付近で獲物を探し、くちばしを突き刺す

河原にいるイカルチドリ

イカルチドリの生態や子育てについて
鳴き声「ピオ、ピオ」と鳴き、繁殖期には「ピッピッピッピッ」と鳴きながら飛び回る
寿命情報がなく、不明
オスとメス同じ見た目だが、抱卵期はメスの方が体重が重くなる。繁殖期になると、オスはメスよりも黒色が強くなる
歩き方足を交互に出して歩き、体を斜めにして、獲物を捉える
似た鳥
性格非繁殖期には数羽〜30羽程度の群れになり、イソシギと一緒にいる事もある
行動求愛行動
2月下旬頃から見られ、オスが掘った穴に入り、メスを呼ぶ。穴はいくつもあり、メスはそのうちの1つに卵を産む擬傷行動
孵化時には外敵が近づくと、鳴きながら外敵の近くに来て、羽をバタつかせる擬傷行動を行うなわばり防衛
砂や石が剥き出しの地面になわばりを持ち、繁殖期初期には、胸を反らした格好で威嚇しあいながら並行して走り、時には激しく跳び上がりつつき攻撃するような争いもある。なわばり防衛はオス同士だけではなく、メスも参加する
子育て
  • 3〜7月に、地上に浅い穴を掘り、小石や枯れ枝を敷き詰めた巣を作り、4個の卵を産む
  • 卵は約29日で孵化し、オスとメスが温める
  • 孵化した雛は早成性で、すぐに巣立ちを迎える
  • 巣立った雛は、約1ヶ月ほどで飛べるようになる

イカルチドリの補足情報

イカルチドリとコチドリ

イカルチドリとコチドリを見比べた画像

コチドリは春〜夏にかけて見られる鳥で、イカルチドリとよく似ています。

コチドリは16cmでイカルチドリは21cmと、イカルチドリの方が大きいです。
1番の違いは目の縁のアイリングの太さと色の濃さで、目の縁がはっきりと黄色に見えるのがコチドリの特徴です。

他の違い
  • コチドリは顔の黒色が濃く、イカルチドリは淡い
  • コチドリの足は黄色で、イカルチドリの足は淡い黄色
  • イカルチドリの方がくちばしが長く見える
  • イカルチドリは飛ぶと、翼に淡色の帯が見える

などの違いが見られます。

スポンサーリンク

参考文献

フィールドガイド日本の野鳥/高野伸二 著野鳥観察ハンディ図鑑 水辺の鳥/安西英明 解説/谷口高司 絵」「バードリサーチニュース2007年6月号」「三重県中部河川でのイカルチドリの繁殖

鳥の名前を調べる

場所から

身近 |  |  |  | 田んぼ | 

色から

 |  |  | オレンジ |  |  | 

くちばしから

黄色 | 長い

その他

鳴き声 | 季節  | 似た鳥 | 
コメントを残す

CAPTCHA


Twitterでフォローしよう