ウミネコ

「ウミネコの生態は?どんな鳥なの?」

ウミネコ(チドリ目カモメ科)は、ほぼ1年中見られる唯一のカモメです。

北海道から九州まで集団繁殖地があり、繁殖期になると、成鳥は繁殖地周辺だけで見られます。

 

ウミネコの生態まとめ表

見晴らしのいい場所で止まるウミネコ

ウミネコの特徴や基本情報
分類動物界/脊索動物門/脊椎動物亜門/鳥綱/チドリ目/カモメ科/カモメ属
特徴ウミネコは夏と冬で、羽色が少し異なる

夏羽の特徴

  • 背や翼の上面は濃青灰色で、初列風切の先は黒く、わずかに白い斑点のある個体もいる
  • くちばしは黄色で先端近くに黒と赤の斑紋があり、足は黄色
  • 顔は白い

冬羽の特徴

  • 後頭部に、褐色の斑紋が現れる
  • 他の特徴は、夏羽と共通
会える季節1年中見られるが…

繁殖期

繁殖期には、成鳥は集団繁殖地へ移動する

繁殖期にも、繁殖地ではない海岸にいる個体は、若鳥

北海道や本州北部で繁殖する個体は、冬に南の地域に移動する個体が多い

会える場所
  • 夏は、全国の海岸
  • 冬は、河口にも多い
会える地域日本全国で見られるが、季節によって、見られる個体の年齢が違う

世界分布
冬季になると中華人民共和国東部などへ南下し越冬し、ロシア南東部や朝鮮半島では周年生息する

名前
  • 漢字:海猫
  • 英語名:Black-tailed gull
  • 学名:Larus crassirostris
名前の由来
  • 日本語名「ウミネコ」は「鳴き声がネコのように聞こえる」から
  • 英語名「Black-tailed」は「尾羽にある黒い羽模様」から、「gull」はケルト起源の中英語「gwylan」が転じて
  • 学名の「Larus」は「カモメ」を、「crassirostris」は「厚いくちばしの」を意味する
サイズ/体重44〜48cm/500〜600g
食べ物食性は雑食で、魚類、両生類、甲殻類、昆虫、動物の死骸など

狩りのスタイル

  • 海に飛び込んで、魚を獲る
  • 他の鳥が捕らえた獲物を横取りする事もある

ウミネコの冬羽

ウミネコの生態や子育てについて
鳴き声「ミャーオ」「クヮーオ」とネコに似た声で鳴く

【ウミネコの鳴き声試聴サイト:さえずりナビ(外部サイト)

寿命標識調査の記録では、32年10ヶ月の生存記録が観察されている
オスとメス同じ見た目で、外見からの判断は難しい。オスはくちばしのカーブが急で、メスはくちばしのカーブが緩やかと言われるが、ハッキリとした違うわけではない
歩き方足を交互に出して歩く
似た鳥オオセグロカモメ(外部サイト)」は、ウミネコより大きく、尾に黒帯がない。くちばしに黒色部がなく、足は淡紅色

カモメ(外部サイト)」は、背や翼の色が淡く、尾に黒帯がない。くちばしはほとんどが黄色で、わずかに黒や赤い斑紋がある個体もいる

性格
  • 人への警戒心が低くく、人の生活圏を利用する一面もある
  • 他の鳥や動物を襲う事もある猛禽的な一面も
  • 集団生活を好む
行動攻撃行動
調査観察では、繁殖期の縄張り内で、以下のような攻撃行動が見られた

  • 首を垂直に伸ばして立つ
  • 地面や草木をくちばしで引っ張る
  • 勢いよく走り出し、くちばしを突き出して、羽を広げて威嚇する
  • 走り出して、つつき攻撃
  • 勢いよく走り、相手個体を連続で突いたり、羽を挟んで引っ張ったりする

繁殖行動

集団で繁殖するが、他の巣の雛に対しては攻撃的。ただ雛が生まれたばかりの1〜3日程度であれば、自分の雛と一緒に育てる事が多く、雛の成長が進むにつれて(8〜10日)、雛に対して攻撃し拒絶する事が多い

子育て
  • 春が来る前の11月〜3月までに、繁殖地に集まる
  • 4月頃から、沿岸部の岩礁や草原などに木の枝や枯草、海藻などを組み合わせた皿状の巣を作り、2〜3個の卵を産む
  • 卵は24〜25日で孵化し、オスとメスで温める
  • 孵化した雛は40日ほどで巣立つ
  • 巣立った雛が、大人の羽になるまで3〜4年かかる

ウミネコの補足情報

ウミネコの集団繁殖地

ウミネコの集団繁殖地は、国の天然記念物に指定されています。

ウミネコの集団繁殖地
1922年青森県八戸市の蕪島の「蕪島ウミネコ繁殖地」と島根県出雲市の経島の「経島ウミネコ繁殖地
1933年岩手県陸前高田市の椿島の「椿島ウミネコ繁殖地
1934年宮城県女川町の江島の「陸前江ノ島のウミネコおよびウトウ繁殖地
1938年山形県酒田市の飛島の「飛島ウミネコ繁殖地
その他の繁殖地青森県〜岩手県〜宮城県に広がる三陸海岸

年は国の天然記念物に指定された時期です。

東京の屋上で繁殖も

2013年、東京都心のビル街で、ウミネコの繁殖が確認されました。

ウミネコは複数の建物の屋上で、小規模な群れを作り、毎年100羽程度の繁殖が確認されています。

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参考文献

フィールドガイド日本の野鳥/高野伸二 著野鳥観察ハンディ図鑑 水辺の鳥/安西英明 解説/谷口高司 絵東京都心におけるウミネコ屋上繁殖個体群の移動追跡」「ウミネコの親鳥による他巣追加雛の受け入れ:日齢および雛数との関係」「ウミネコLarus crassirostrisの攻撃的行動にみられる性的差異

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